リブ関連書の紹介

日本のウーマン・リブ運動に関する書籍をいくつか紹介。抜けているものもあると思うので、このリストにも加筆がはいっていくかもしれません。
(ブログ「ふぇみにすとの論考」2007年10月2日付エントリに若干加筆したもの。)

リブ全体像

  • まずはリブを語るに必須のこの3冊。当時のリブの書き物のコレクション。これだけの資料を選び、各団体や文章の著者に連絡をとり、、と、編集は大変な作業だったという。1〜3巻まで、年代、テーマ、地域と複数の柱のもとに構成されており、リブがいかに一極集中ではなく、さまざまな地域で起きていた多様な動きだったかというのがわかる。資料日本ウーマン・リブ史 (1)、(2)、(3)
    溝口明代、佐伯洋子、三木草子編
    松香堂書店

資料日本ウーマン・リブ史 (1)

資料日本ウーマン・リブ史 (2)

資料 日本ウーマン・リブ史〈3〉

  • そしてこちらも必須の一冊。『銃後史ノート』と『銃後史ノート戦後篇』全冊は、日本の女性運動史を語る上で欠かせない書物だ。他の巻は女性史家たちがまとめた文章が主になって掲載されているが、この最終巻の『全共闘からリブへ』だけは、当事者たちが書いた文章が主になっており、興味深い座談会も掲載されている。全共闘からリブへ 銃後史ノート戦後篇〈8〉1968・1~1975・12 (銃後史ノート戦後篇 (8 68・1~75・12))
    女たちの現在を問う会編
    インパクト出版会

  • 「文学史を読みかえる」シリーズの一冊。リブという“革命” 近代の闇をひらく (文学史を読みかえる)
    加納実紀代編
    インパクト出版会

  • リブに関する本としては最近(2006年)発行の本。女(リブ)たちの共同体(コレクティブ) 七〇年代ウーマンリブを再読する
    西村光子
    社会評論社

  • リブ運動に関わり、「女性学」という言葉をつくりだした研究者、井上輝子さんによる初期の本。リブの思想やミニコミについての論文所載。女性学とその周辺
    井上輝子
    勁草書房

女性学とその周辺

  • 学者によるリブの再評価、という面で影響力がかなりあったと思う本。女性解放という思想
    江原由美子
    勁草書房

女性解放という思想

リブ団体の記録

  • 新宿リブセンター員だった、米津知子さんをはじめとする方々がリブセンター「活動休止」以降もずっと資料を保存し、長年かけて整理し、ご自宅に保存されていたものを編集した、あまりに貴重な運動記録の書籍化。「この道ひとすじ」はリブセンター発行のニュース。イラストもたくさん書かれ、当時の「楽しさ」と運動の勢いのようなものが伝わってくる。もう一冊のほうは、当時のパンフレットやビラなどを集めて掲載。パンフ、ビラ篇のほうは、とにかく値段が高いのがネック(5万円!そして重量も相当なもの)で個人所有には厳しいが、もし比較的お金がありそうな図書館(とくに大学など)があればぜひリクエストしましょう。リブ新宿センター資料集成
    リブニュース この道ひとすじ リブ新宿センター資料集成
    リブ新宿センター資料保存会

  • 山川菊栄さんらの呼びかけにより創立。1962年代から活動をはじめ、2001年に解散。とくに女性学がなかった時代、地道な研究や議論を積み重ね、目立たないが重要な役割を果たした団体だと思う。いわゆる「リブ」といえるかどうか、人によって評価は割れるかもしれないが、リブに大きな影響をうけたり、自らも「リブ」となのる会員は多くいたと聞く。田中寿美子さん(元参議院議員)、樋口恵子さん、駒野陽子さん、中嶋里美さん、井上輝子さん、梶谷典子さんなど、この会を契機として女性運動に関わるようになっていった方々は多い。社会変革をめざした女たち 日本婦人問題懇話会会報アンソロジー
    日本婦人問題懇話会会報アンソロジー編集委員会
    ドメス出版
  • 社会変革をめざした女たち―日本婦人問題懇話会会報アンソロジー
  • 家庭科の男女共修をすすめる会の記録集。この会なくしては、家庭科の共修は達成されなかっただろう。70年代から、女性運動は教育における性別役割分担を批判していたのだ。74年発足、97年解散。一テーマに集中して運動を長年にわたってすすめ、成功し解散した運動体の例でもある。家庭科、男も女も!?こうして拓いた共修への道
    家庭科の男女共修をすすめる会
    ドメス出版
  • 家庭科、男も女も!―こうして拓いた共修への道
  • 私も編集委員会の一員だった、「国際婦人年をきっかけとして行動を起こす女たちの会』の記録集。本文には75年〜85年までの会の歴史が実際運動に関わった方々の視点から書かれ、巻末年表には86〜96年までの歴史も加わって掲載。(この会が「リブ」かどうかも評価が分かれるところだけれど、この記録集の編集に関わった人たちは自らを「リブ」と呼ぶ人たちが大部分だった。)行動する女たちが拓いた道 メキシコからニューヨークへ
    行動する会記録集編集委員会
    未来社
  • 行動する会が86年、『行動する女たちの会』と名前を変えて以降に力をいれた、メディア関係の運動の記録。ポルノ・ウォッチング メディアの中の女の性
    行動する女たちの会
    学陽書房
  • ポルノ・ウォッチング―メディアの中の女の性

    個人の著作

  • 影響力甚大だった本だし、ある意味リブの古典でもある本。リブ=田中さん、という評価はおかしいと思うが、この本が多くのリブたちに読まれ、影響を広く与えたのは事実だし、今読んでもパワフル。いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論
    田中美津
    パンドラ
  • 「ウルフの会」などに関わっていた秋山洋子さんによる、リブ運動経験に基づいたリブの歴史。リブ私史ノート 女たちの時代から
    秋山洋子
    インパクト出版会
  • リブ私史ノート―女たちの時代から
  • リブに関して勢力的に著作活動をされ続けている、加納実紀代さんの私的なリブ(やその時代)の歴史まだ「フェミニズム」がなかったころ 1970年代女を生きる
    加納実紀代
    インパクト出版会
  • まだ「フェミニズム」がなかったころ―1970年代女を生きる
  • リブ以前からリブをへて、行動する会、戦争への道を許さない女たちの会など、ずっと女性運動、平和運動をリードし続けてきた吉武輝子さんの運動史。おんなたちの運動史 ーわたくしの生きた戦後
    吉武輝子
    ミネルヴァ書房
  • このように出版物もけっこう出ているのだが、やはりリブなど運動を知るには、出版されていないミニコミ類などを見るのもとても重要。

    リブ関連の資料は、『資料ウーマンリブ史』の編者さんたちが、大阪ドーンセンター、横浜女性フォーラムに寄付されており、閲覧することができる。

    行動する会のニュースレターやパンフは、東京ウィメンズプラザ、お茶大ジェンダー研究センターなどで閲覧可能。

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